陸の国境越え
島国である日本では、隣国との国境は海上にある。よって、他の国に行くためには飛行機か船を使うことになる。
当然海上にも空中にも国境を示す "線" はないので、いつの間にか国境を越えている。空港で出入国手続きをしても、
それは単なる手続きであって、国境そのものを意識することはない。
しかし、大陸ではかなり事情が変わってくる。国同士が陸続きであるから、隣国に行くには、列車かバス等の乗物
に乗るか、歩いて渡ることになる。自分は、この "歩いて渡る" ことにこだわってみた。歩くことによって、確実
に国境を越える瞬間を実感でき、文字通り２国間を股にかけることもできる。距離的にも時間的にもほんの少しの
ことなのに、人種も、言葉も、お金も、常識すらも、全てのことが変わってしまう。
今までいた国での出来事が思い出され、これから行く国の事を想像してわくわくしてしまう。この胸の高鳴る感じ
がなんともいえず、いい。この雰囲気、分かってもらえるでしょうか？
日本では絶対に体験できないこの "陸の国境越え" を、少しだけ、紹介します。但し、国境付近というのは軍事機密
に属していることが多く、写真撮影を禁止しているケースがよくある。下手に撮ってしまうと、カメラを没収され
たり、良くてもフィルムを抜かれることになる場合もあるらしい。だから、枚数が少ないんです。
グァテマラ - エルサルバドル 国境
国境
- グァテマラ - エルサルバドル 間
- 場所
- ラスチナマス
↓
バレ・ヌエボ
これはグァテマラ側から撮った写真だが、この様に、ちょうど川が国境になっていて、その間に架っている橋を渡
るというケースが多い。出入りする場所を制限することで、管理しやすくなっているのだろう。
以外な程きれいな国境でびっくりした。多分、南北アメリカを結んでいるパンアメリカンハイウエイが通っていて、
物資を運ぶためのメインロードになっているためだと思う。
メキシコ - アメリカ 国境
- 国境
- メキシコ - アメリカ 間
- 場所
- ティファナ
↓
？
さすがにアメリカとの国境だけあって、近代的な設備が整っている。ここも、やっぱり川がある。
中国(チベット) - ネパール 国境
- 国境
- 中国(チベット) - ネパール 間
- 場所
- ザンムー
↓
コダリ
辺境という名にふさわしい場所にある国境。ここにも、やっぱり川がある。
左端に人影が写っているのが分かります？ 彼は中国人の兵士で、中国の石碑に足を掛けたのが気に入らなかった
らしく、後で怒られてしまった・・・ やっと忌々しい中国から出られることで、ついはしゃいでしまったのでした。
ネパール - インド 国境
- 国境
- ネパール - インド 間
- 場所
- スノウリ
↓
ラクソウル
ここは珍しく川がない。この門の向こうは５０ｍぐらいの空白地帯が続いており、インド側の門がある。
インド側のイミグレーションの係員は、旅行者のボールペンを盗ることで有名。
パキスタン - 中国 国境
- 国境
- パキスタン - 中国 間
- 場所
- クンジュラブ峠
標高５０００ｍぐらいの場所にある国境付近での風景。森林限界を越えているため、全く緑のない景色が続いて
いる。旅行者には非常に有名なコース。中国とパキスタンは仲が悪いのか、空白地帯が１００ｋｍぐらい続いて
いて当然歩きは禁止されているため、残念ながらバスでの国境越えとなった。
ここで１つ問題です。パキスタンでは車は左側通行ですが、中国では右側通行となっています。では、両方の道
路が接している国境はどうなっているのでしょうか？ 前から疑問に思っていたのですが、実際は何のことはない、
国境付近は渋滞することもなく、交通量の絶対量がすくないため、「ここから右側通行になりますよ」という標識
が１枚あるだけでした。チャンチャン。
ここで食べた？？風のピザもどきはうめかったな〜